11月は今年最後の研究会で15日金曜日に東京都美術館のスタジオでおこないました。
今月は舞踊をしている男性のモデル方で、動きのある大胆なポーズをとっていましたので、参加者の方々は新鮮な気持ちでデッサンを描いていました。
講師は服部 圭子委員でした。女流画家協会を長く担って下さっている委員です。皆さんは本展へ向けてのエスキースが少しずつできていたので、服部委員は具体的で細かな指導をしてくださいました。アーチストトークでは、豊富な作家経験と制作に対する真摯で厳しい姿勢がにじみ出ているお話でした。女流画家協会の長い歴史を思いますと、服部委員のように女性として作家として強く歩んで来られた委員の方に敬意を表したい気持ちになりました。ありがとうございます。 研究部 黒沢裕子
11月研究部 講師:服部 圭子
女流画家協会展に出品してから半世紀の歳月が流れました。
恩師の桜井悦先生、岡田節子先生のアトリエで絵を学びその後アトリエの助手をしながら、女性自身アカデミーカルチャ教室(講師 桂ゆき先生)で桂先生の後をつぎ教えていました。
桂ゆき(1913~1991)先生は戦前、戦後を通じて既成概念に囚われない布、紙、コルクなどのコラージュ作品で注目を浴びた画家で、制作の傍ら長期海外旅行(アメリカ、アフリカ他)で各国の人々が多様な環境の中での生活、交流などの体験を絵、本に残した日本女性の前衛画家のパイオニア的存在でした。
2023年6月に生誕100年の展覧会をゆかりのある下関美術館で開催され、現在も日本画壇に影響を与えている画家です。当時先生にお会いしお話しもしましたがユーモアがあり楽しく優しい先生の印象でした。
今迄女流の先生方に接し、芸術的、生活的にも困難な時代を乗り越えた画家として絵に対する厳しさなどのお話しを伺い女流画家協会の長い歴史を感じます。
絵はある技術を得れば誰にでも描く事は可能でありますが芸術を極めるには精神の気迫、情熱、探求などが大切ではないかと思います。私自身も常に自問自答しながらワクワクするdramaticな世界を創り出す絵を追求し終わりのない可能性を信じ美を探し求めて描き続けていきたいと思います。
第77回女流画家協会展出品作「mademoiselle・華」(100M)
posted by joryugakakyokai at 19:56|
研究部