寒い日でしたが29名の方が参加してくださいました。いつものように皆さん熱心にそして思い思いにモデルさんを描いていました。
今月のモデルさんはムービングポーズの時に音楽をながしながらポーズをしてくださいました。とても素敵なポージングで皆さん熱中して制作していました。
講師は生駒幸子委員でした。絵を制作する時には「何枚ものエスキースを作り納得のいくまで構図を考えると」と話されていました。またとてもはっきりと的確な講評をしてくださり、作品制作についての質問にもていねいに答えて下さいました。
そして研究会が終わりましてから新年会を催しました。絵についての会話が盛り上がり親睦が深まりました。これからも楽しい研究会にしたと思います。
研究部 黒沢裕子
個人の時間―蜜蝋画
11月研究部 講師:生駒 幸子
蜜蝋画についてお話します。蜜蝋を紙や板に塗り引っかいたり絵具で描いたりして仕上げる絵が蜜蝋画です。様々な使用方法がある中で気に入っているのは転写です。先ず、トナー液使用のコンビニのコピー機で絵の写真をコピーします。蜜蝋を塗った板にコピー紙を当て、スプーン等で強く押回し板とコピー紙の間の空気を抜きます。次にたっぷりの水を指でコピー紙に何度もかけまて、そっと指でこすりパルプを取り除くと、蜜蝋板に作品が転写されます。何度もトライすれば要領を弁えて美しい作品が出来上がります。
ある時、三日間、一日に五・六時間程アトリエの床に正座して腰を曲げて作品を仕上げました。翌朝、庭で花の手入れをしていた時よろけて倒れ起き上がれず、救急車で運ばれ八日間の入院する羽目になりました。足の血の塊が肺に運ばれエコノミー症候群の肺塞栓症で命の危機でもありました。現在は血液サラサラの薬を服用するのみですが、毎朝、食パンに蜂蜜をつける度にあの日を思い出します。それから三年の時を経てあの美しい魅惑的な色彩をもう一度手にしたい気持ちになりまして、そろそろ蜜蝋画にトライしたいと思っています。

第77回女流画家協会展出品作「個人の時間」(130F)
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