2025年07月17日

女流美術家奉公隊の作品が展示されています

現在、東京・竹橋の国立近代美術館にて

女流美術家奉公隊の合作

《大東亜戦皇国婦女皆働之図》春夏の部・秋冬の部
の二作品が並んで展示されています。


「記録をひらく 記憶をつむぐ」
2025年7月15日〜10月26日
https://www.momat.go.jp/exhibitions/563



本日、関係者(女流画家協会委員)よりこの展覧会のことを教えていただき、直ちに行ってまいりました。

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二作品については
今まで幾度か
NHKの特集「女たちの戦争画」でご覧になった方も多いと思います。


戦前、戦中、戦後を生き抜いた女性画家たちが渾身の思いを込め描いた作品。


銃後を支える女性たちの姿が描かれたこの合作には、
女流画家協会の創立会員の先生方も多く参加されていたことが知られています。

春夏の部(福岡市・筥崎宮所蔵)と
秋冬の部(靖国神社所蔵)
本来はそれぞれ別の場所にある2点、しかも一般公開はされていない作品。

二作が並ぶこの展示は、極めて貴重な機会です。



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近づいていくほどに、緊張が高まりました。

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絵の中に描かれているのは、
物を作り、支え、耐え、働く女性たち。

そしてこの絵を描いたのもまた、時代のうねりの中で懸命に生き、筆をとった女性画家たちです。


当時の空気、感情、覚悟が滲み出てくるようでした。
美術作品であると同時に、
時代を生きた人たちの「記録」であり「証言」でもあります。





大東亜戦皇国婦女皆働之図 春夏の部
(福岡市の筥崎宮 収蔵)

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TVと本でしか、拝見したことのなかった作品を、こんな間近で見ることができました。
胸がいっぱいになります。


こちらのサインは、どなたが書かれたのでしょうか。
リーダーの長谷川春子先生でしょうか・・・

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大東亜戦皇国婦女皆働之図 秋冬の部
(靖国神社 収蔵)

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こちらにもサインがありました。

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奉公隊の中には、戦争協力の一環として絵を描いたことに対する罪悪感から、
その後、筆を折った女性画家もいたと聞きます。

時代に翻弄されながらも絵を描き続けた先輩方のご苦労は、大変なものだったと想像します。




また今回の展示では、丸木スマ先生のご子息の丸木位里・俊夫妻(俊は当協会の赤松俊子先生)の《原爆の図》も展示されています。

原爆の図 第2部《火》(再制作版)

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第3部《水》(再制作版)は会期中入れ替えで公開予定です(後期展示:9月9日〜)。





さらに、常設展示であるコレクション展にも、協会創立期を支えた先生方の作品が並んでいます。

桜井浜江
赤松俊子(丸木俊)
森田元子
三岸節子
桂ゆき(ユキ子)
毛利眞美
深沢紅子
甲斐仁代
藤川栄子


お一人おひとりの作品に込められた思いが、時代を超えて私たちに語りかけてきます。

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この夏、機会のある方はぜひ会場へ足をお運びください。

写真では伝えきれない「重み」と「温度」が、確かにそこにあります。

(寄稿:中嶋しい)



posted by joryugakakyokai at 21:04| 委員日記