酷暑の中でしたが参加者は30名でした。
昨年から今月7月までに新規会員が25名増え、初めて女流画家協会展に出品された方々も楽しく熱心に勉強しています。皆さんデッサンと来年に向けての作品制作を頑張っています。
8月の研究会は休会です。
7月の講師は小野口 京子委員でした。委員のアーテストトークはご自分の作品の原点「花」との出会いのお話でした。「花」に対する深い愛情を感じました。そして対象を見つめるデッサンをとても大切にされている制作態度に感服しました。
研究部担当委員 黒沢 裕子
「私の絵作り」
講師:委員 小野口 京子
からすうりの不思議な世界や生命力の強さ・繊細さなどを表現したいと思い15年。
前半の10年は水彩や油絵で楽しみ、後半の5年は「和紙」と「墨」にめぐり合い、墨のモノトーンの深さを味わいながら、美しい線に潜んでいる神秘の世界をさぐり、一夜かぎりの白い花を描いてきました。
そろそろ新たなテーマを模索していた頃、あでやかに咲き競う「アマリリス」に誘われ、「赤い花」に初めての挑戦。以来10年間は、心ときめくアマリリスの開花、一瞬に生気を失う花々たち、さまざまの終りの姿など花のいのちの表現でした。
本年の作品は2種類の花たちと心遊ばせながら、墨の流れの中で画面を構成してみました。この連日の猛暑の中、太陽が沈もうとする時、巻き込まれた花弁が噴き出すように動き、薄暗らがりで全開する「からすうりの花」、陽射しがさしこみ開花する「朝顔の花」。ふたつの花を画面に入れてみました。ふたつの花をつなぐ役目は朝顔の種の「デッサン」でした。
第77回女流画家協会展出品作「盛夏」(121×182)