2025年08月17日

7月の研究部の様子_担当委員変更のお知らせ


7月の研究会の講師は、2年半にわたり研究部を担当された黒沢裕子委員でした。

研究部の活動にご尽力された黒沢委員に、心より敬意を表します。
また、協会ブログへのご寄稿も一度も欠かすことなく続けてくださり、その記録は貴重な財産となりました。講師の皆さまもご寄稿をありがとうございました。
今後は本展でも引き続きご指導を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

なお、7月より研究部担当は広瀬晴美委員となりました。研究部会計は継続して前田礼子委員が担当してくださいます。

広瀬委員、前田委員、どうぞよろしくお願いいたします。


kenkyubu.jpg

左から広瀬委員・前田委員・黒沢委員




研究部の詳細はこちら↓
https://joryugakakyokai.com/popup/kenkyubu.html







7月研究部 講師 委員:黒沢裕子

「私と絵」「私と研究部」

私は都立の普通高校から武蔵野美術大学に進学して4年間絵の勉強をしました。大学にはすばらし絵描きの先生方がいらして、私なんてとうてい絵描きになれないと思っていました。
卒業してから美術教師になり何年か過ごしましたが、転勤族との結婚を機に絵の道から離れることになりました。

しかし40歳になった時にどうしてももう一度絵を描きたいと思い、実家の三鷹市在住の女流画家「桜井浜江先生」の門をたたきました。
100号2枚の絵を先生のアトリエに持参して、入門させて頂きたいとお願いしました。「おまえ下手だな、でも少しだけ良い部分がある。」と言われて、なんとかアトリエに通うことを許されました。
その年から独立美術協会展と女流画家協会展に出品するように言われて今に至ります。
桜井先生のアトリエに通ったのは7年間ほどでしたが、それからスロースターターの私は四苦八苦しながら絵を描いてきました。

はじめの頃はピエタを題材に絵を描いてきましたが、この数年は自然と人間について考えながら絵を描いています。
私の母は小笠原生まれなので、学生の時に小笠原に何度か滞在して島の自然に触れました。その時人間や生き物のような奇妙な形の大きなガジュマルの樹の森に衝撃を受けました。森の中にいる時の、私も森に同化していくような感覚が今も強く残っています。思えば大樹は何百年も生きて地球を守っているのです。
最近は大きく自然を破壊しながら生活をしている人間の態度に疑問を持っています。今一度人間も自然の一部だという当然の摂理を真摯に考えたいと思い絵を描いています。もともと人体にも興味があった事もあり今の「樹と人」の絵になりました。

JORYU-029黒沢裕子.jpg

第78回(2025年)女流画家協会展
「樹霊」130F 黒沢裕子



絵の制作についてですが、描き始める時はエスキースに時間がかかりますが、一番大切な作業だと思います。私はおもに資料になる画像を検索してプリントアウトしたり、描きたい物をデッサンしたりして、必要な部分を構成して一枚の構図を何枚か作りイメージを定着していきます。そのようにあれこれ考えて作業をしているのが楽しい時間です。しかし、絵はあくまでも物体なので絵具などのマチエールや色彩等の勉強も必要です。体力も必要ですし描き続ける辛さもあります。絵の制作は孤独な作業ですが私にはその時間が大切なのだととても感じています。

絵を描いていて嬉しい事や楽しい事がたくさんあります。絵を描く仲間にたくさん会えた事は一番の宝です。また桜井浜江先生をはじめ女性として人として、一本筋のとおった方々が身近にいる事はほんとうに贅沢だと思います。

kurosawa.jpg
 

研究部について紹介します。
女流画家協会研究部は第22回(昭和43年)に作品制作の研鑽の場として開設され活動を始まりました。それから今年で56年間という歴史のある研究会です。私は会員の時に研究会の会場が美術家連盟から東京都美術館のスタジオに移転する3年間、研究会のお手伝いをしました。そしてまた2年半研究部担当として仕事をさせて頂きました。その間感じた事は、研究会に参加される方々がとても熱心に作品に取り組んでいる事です。2時間半の制作ですが休憩をはさみ集中力が途切れることがありません。また研究会は和気あいあいとした雰囲気のある会ですので、ぜひ参加されることをお勧めいたします。


posted by joryugakakyokai at 20:26| 研究部

2025年08月15日

「チラシ・図録なし」の戦争画展の真相

先日このブログでご紹介した
国立近代美術館で開催中の展覧会
「記録をひらく 記憶をつむぐ」


女流画家協会ブログ
指差し確認右 女流美術家奉公隊の作品が展示されています




委員の定例会で私(web担当:中嶋)は
ポスターやチラシがない理由として「収蔵作品を中心とした展覧会のため」とお伝えしましたが、
それは誤りでした。



詳しい理由は、Tokyo Art Beatの記事に紹介されています。

指差し確認右 「チラシ・図録なし」の戦争画展



もともとは共催展として準備されていたそうですが、
「センセーショナルなものにすることは美術館の本意ではない」という美術館の判断から自主企画に切り替えたとのこと。
共催でなくなったことで結果として予算はごく限られることに。
そこで、広報用のチラシや図録は作らず、作品の輸送や日英の解説文作成に重点を置いたのだそうです。


女流美術家奉公隊の作品《大東亜戦皇国婦女皆働之図》も、福岡・筥崎宮から運ばれました。

当協会の先輩方が関わった大作であり、その輸送にも大きな労力が必要だったことがわかります。


実際に会場を訪れるとその方針がよく伝わってきます。作品一つひとつに丁寧な日英解説が添えられていて、静かに、誠実にメッセージを伝えてくれる展覧会だと感じました。


国立近代美術館
「記録をひらく 記憶をつむぐ」
2025年7月15日〜10月26日

https://www.momat.go.jp/exhibitions/563






posted by joryugakakyokai at 23:17| 委員日記

2025年08月12日

NHK山梨


女流画家協会山梨展Vol.2
山梨県立美術館県民ギャラリーB・Cで開催中です。


NHK山梨で紹介いただいております。
おそらく1週間ほどの放映と思われますので、ぜひ早めにご覧ください。

     ↓
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20250811/1040027524.html






posted by joryugakakyokai at 06:33| 女流画家協会展

2025年08月11日

韮崎大村美術館へ


現在、山梨県立美術館 県民ギャラリーB・Cにて
女流画家協会山梨展Vol.2開催中です。

http://blog.joryugakakyokai.com/article/191450593.html


昨日オープニング。

そして本日はみんなで韮崎大村美術館で開催中の「三岸節子 生誕120周年記念展」に行って参りました。

IMG_5029.jpg


migishi.jpeg

コレクション作品に加え、近年収蔵された多くのパステル画も展示されており、見応えたっぷりの展覧会でした。

あわせて、新しく建てられた「大村智記念館」も見学。館内では、大村智先生がノーベル生理学・医学賞を受賞するまでの軌跡や功績が、写真や資料とともに紹介されており、とても興味深く拝見しました。
美しい山々を一望できる大きな窓のある空間もあり、学びと癒やしの両方を味わえる素敵な場所でした。

館長室にもお招きいただき
大村先生と記念写真もexclamation×2
一同感無量の思い出の時間となりました♪



posted by joryugakakyokai at 02:20| 委員日記

山梨展Vol.2 開催中です


女流画家協会山梨展Vol.2
山梨県立美術館、県民ギャラリーB・Cにて開催中です。

IMG_4869.jpg

2025年8月9日(土)〜14日(木)
9:00~17:00
(最終日15:00まで)


今年6月に東京都美術館で開催した第78回女流画家協会展の出品作のうち、
委員(希望者)
会員・一般(受賞者の一部)
山梨県在住、出身者(希望者)
合計68名の作品を展示しています。

IMG_4783.jpg

IMG_4870.jpg



8/9(土)オープニング

後援を頂いている韮崎大村美術館の館長・大村智先生、副館長・堀内洋子先生をお迎えし開会式を行いました。


IMG_4944.jpg

右から大村先生、遠藤彰子委員、堀内先生、中村智恵美代表理事



IMG_4939.jpg

大村智先生


IMG_4962.jpg

堀内洋子先生


IMG_4903.jpg

全作品をじっくりご鑑賞くださる大村先生。



会場には初日、2日目と大変多くのお客様で賑わいました。
昨年お越しくださり、また今年の開催を楽しみにしていたという方も多く、
とても嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。

皆さま、どうぞ遊びにいらしてください。

入場無料です♪
お待ちしております!




会場風景

IMG_4823.jpg

IMG_4826.jpg

IMG_4824.jpg

IMG_4808.jpg

IMG_4813.jpg

IMG_4818.jpg

IMG_5085.jpg

IMG_5090.jpg

IMG_5055.jpg

IMG_5095.jpg

IMG_5059.jpg


IMG_5070.jpeg

IMG_5049.jpeg

IMG_5044.jpeg


IMG_5066.jpeg
posted by joryugakakyokai at 01:52| 女流画家協会展

2025年08月01日

7月の委員会_新委員初参加

7月の定例会(委員会)

7/30東京都美術館スタジオにて
定例会を開催しました。

第78回展で委員推挙となった8名のうち
今回は4名が出席されました。

右から
高橋幸子さん
南雲まきさん
佐久間文子さん
広田啓子さん

新委員.jpg

本日は残念ながら都合がつかず欠席された4名
斎藤由衣さん
野美歩さん
田中いく子さん
本田昌子さん
も、どうぞよろしくお願いいたします黒ハート



今回の定例会の議題は下記のとおりです。

・事務所報告
・第78回決算報告
・第79回新役員について、総会について
・地方展(山梨展ほか)について
・その他

IMG_4681.jpg

猛暑の中、全国各地から委員が集まり、真剣に有益な報告や意見交換をいたしました。



猛暑が続いております。
みなさま、どうぞお身体ご自愛くださいませ。


posted by joryugakakyokai at 19:53| 委員日記

2025年07月26日

6月の研究部の様子


今月の研究会は東京都美術館での女流画家協会展本展が終わり、出席者は25名でした。
講師は柴野純子委員でした。
アーチストトークは委員が絵に込めた「祈り」についてで、気持ちに触れるお話に感心いたしました。講評ははっきりと的を得た説明に皆さん納得されていました。

今年の本展で研究部会員の方々の受賞者や賞候補者が多く、皆さんの日々の真摯な努力や、講師の委員の方々の熱心な講評が良い結果に繋がったと思いました。
絵を描くことは孤独な作業です。月に一回絵を描く仲間と会って一緒にデッサンをすることで、勇気づけられる方も多かったのではないでしょうか。

私は今月で研究部担当は終わりました。
これからは広瀬晴美委員と前田礼子委員に担当して頂きます。
任期途中で女流画家協会が一般社団法人になり、研究部も社団法人に組み込まれましたので、より女流画家協会のために活動を進めてゆく方向ができました。
多くの研究部の会員の方々や、講師をしてくださいました委員の方々には深く感謝いたします。
「ありがとうございました。」

研究部担当 委員:黒沢裕子






描くこと

6月研究部 講師 委員:柴野純子



女流画家協会展が終わって直ぐの研究部に、講師として参加させて頂いた。
本展後で参加者は少なかったが、受賞した方や賞候補になった方も多く参加され、活気に満ちていた。また黒沢委員が研究部責任者として最後の講座でもあった。

現在の不安定な世界情勢や気候変動による多くの災害、そのような中にあって絵を描ける幸せを大切にしたい。絵を描く事の楽しさや大変さを共有できる仲間との出会いを大切にしていきたい。常に手を動かし基本を学びながら自分の世界を創っていくこと。心の中にある喜びや悲しみ、苦しみ、不安、時代の動きなどを絵の中に塗りこめ、独自の作品を目指し、少しでも良い表現が出来るよう一緒に努力して行きたい。

私は祈りをテーマに具象画を描いているが、抽象作品も好きだ。古い時代の剥離したフレスコ画やテンペラ画、日本美術にも引き付けられる。これからも、私なりの「祈りのかたち」を追求して描き続けていきたいと思っている。


JORYU-038柴野純子.jpg

第78回女流画家協会展
「風のゆくえ」130変
柴野純子






posted by joryugakakyokai at 11:58| 研究部

2025年07月17日

女流美術家奉公隊の作品が展示されています

現在、東京・竹橋の国立近代美術館にて

女流美術家奉公隊の合作

《大東亜戦皇国婦女皆働之図》春夏の部・秋冬の部
の二作品が並んで展示されています。


「記録をひらく 記憶をつむぐ」
2025年7月15日〜10月26日
https://www.momat.go.jp/exhibitions/563



本日、関係者(女流画家協会委員)よりこの展覧会のことを教えていただき、直ちに行ってまいりました。

IMG_4531.jpg




IMG_4532.jpg


二作品については
今まで幾度か
NHKの特集「女たちの戦争画」でご覧になった方も多いと思います。


戦前、戦中、戦後を生き抜いた女性画家たちが渾身の思いを込め描いた作品。


銃後を支える女性たちの姿が描かれたこの合作には、
女流画家協会の創立会員の先生方も多く参加されていたことが知られています。

春夏の部(福岡市・筥崎宮所蔵)と
秋冬の部(靖国神社所蔵)
本来はそれぞれ別の場所にある2点、しかも一般公開はされていない作品。

二作が並ぶこの展示は、極めて貴重な機会です。



IMG_4554.jpg




近づいていくほどに、緊張が高まりました。

IMG_4549.jpg



絵の中に描かれているのは、
物を作り、支え、耐え、働く女性たち。

そしてこの絵を描いたのもまた、時代のうねりの中で懸命に生き、筆をとった女性画家たちです。


当時の空気、感情、覚悟が滲み出てくるようでした。
美術作品であると同時に、
時代を生きた人たちの「記録」であり「証言」でもあります。





大東亜戦皇国婦女皆働之図 春夏の部
(福岡市の筥崎宮 収蔵)

IMG_4548.jpg







TVと本でしか、拝見したことのなかった作品を、こんな間近で見ることができました。
胸がいっぱいになります。


こちらのサインは、どなたが書かれたのでしょうか。
リーダーの長谷川春子先生でしょうか・・・

IMG_4547.jpg








大東亜戦皇国婦女皆働之図 秋冬の部
(靖国神社 収蔵)

IMG_4551.jpg


こちらにもサインがありました。

IMG_4553.jpg


奉公隊の中には、戦争協力の一環として絵を描いたことに対する罪悪感から、
その後、筆を折った女性画家もいたと聞きます。

時代に翻弄されながらも絵を描き続けた先輩方のご苦労は、大変なものだったと想像します。




また今回の展示では、丸木スマ先生のご子息の丸木位里・俊夫妻(俊は当協会の赤松俊子先生)の《原爆の図》も展示されています。

原爆の図 第2部《火》(再制作版)

IMG_4557.jpg



IMG_4558_2.jpg

第3部《水》(再制作版)は会期中入れ替えで公開予定です(後期展示:9月9日〜)。





さらに、常設展示であるコレクション展にも、協会創立期を支えた先生方の作品が並んでいます。

桜井浜江
赤松俊子(丸木俊)
森田元子
三岸節子
桂ゆき(ユキ子)
毛利眞美
深沢紅子
甲斐仁代
藤川栄子


お一人おひとりの作品に込められた思いが、時代を超えて私たちに語りかけてきます。

IMG_4572.jpg


IMG_4565.jpg


この夏、機会のある方はぜひ会場へ足をお運びください。

写真では伝えきれない「重み」と「温度」が、確かにそこにあります。

(寄稿:中嶋しい)



posted by joryugakakyokai at 21:04| 委員日記

2025年07月16日

8月9日〜山梨展が開催されます

2025女流画家協会 山梨展が開催されます。

2025年8月9日(土)〜14日(木)
休館日なし
9:00〜17:00
(初日13:00〜、最終日15:00まで)

山梨県立美術館
県民ギャラリーB・C

入場無料

outline2025山梨ポスターA2.jpg

開会式:8月9日(土)15:00

委員(希望者)
第78回展受賞者(一部)
第78回展出品者(山梨県在住・出身の希望者)
計68名の展示となります。

どうぞ足をお運びいただきますよう
よろしくお願いいたします。




posted by joryugakakyokai at 05:40| 女流画家協会展

2025年07月09日

ギャラリー・イン・ザ・ブルー 中村齊子 個展

中村齊子 委員の個展が、宇都宮のGALLERY IN THE BLUEで開催中です。

2025年7/1(火)〜10(木)
栃木県宇都宮市東宿郷3-1-9
あかねビル1F
GALLERY IN THE BLUE
(ギャラリー・イン・ザ・ブルー)


中村齊子個展@.jpg

左(中村齊子 委員)
右(ギャラリーオーナの青木俊子 委員)



宇都宮駅から徒歩8分、立地の良い、きれいなビルの1階にある素敵なギャラリーです。

IMG_4401.jpg


IMG_4402.jpg


IMG_4417.jpg





宇都宮駅からも歩けますが、せっかくなので噂のライトレール(路面電車)に搭乗!

IMG_4381.jpg


宇都宮駅から1駅、あっという間に着いてしまいました。もっと乗っていたいくらい快適な路面電車(笑)
ギャラリーは、ライトレール・東宿郷駅からすぐです。



ギャラリーから見えるライトレール。

IMG_4404.jpg





中村齊子委員
(私が伺った時は残念ながらお会いできませんでしたが、後日ギャラリー様より、中村委員・青木委員のお写真をご提供いただきました。)

中村齊子個展C.jpg


中村齊子個展A.jpg






遠方で観覧が叶わなかった皆さま、
会場風景を、どうぞたっぷりご覧くださいませ。

IMG_4406.jpg


IMG_4407.jpg


IMG_4389.jpg

IMG_4390.jpg

IMG_4391.jpg

IMG_4392.jpg

IMG_4393.jpg

IMG_4397.jpg






こちらのレースのような不思議な作品、
なんと、自然の造形物(海綿)なのだそうです。

IMG_4409.jpg

IMG_4408.jpg

こちらの説明文を見て、
そしてタイトルを見て
思わずニヤリとしてしまいました(笑)


タイトル「永遠とあなたは言った?」


IMG_4410.jpg







IMG_4405.jpg


IMG_4414.jpg

IMG_4413.jpg



作品とタイトルをひとつひとつじっくりと眺めながら、
人の心の機微を繊細で、
そしてあたたかな眼差しで捉えていることが静かに伝わってきました。

気づけば、こちらの心もふわりとほどけるような、優しくあたたかな気持ちに包まれていて・・・
心に沁みる素晴らしい展覧会でした。

(寄稿:中嶋しい)






posted by joryugakakyokai at 09:34| 委員日記